投資情報室
2018年4月17日
新興国レポート
中国が外資規制緩和へ
今後本格化する米中首脳会談をにらみ布石を打つ
4月10日のアジアフォーラムで、習国家主席が外資に国内市場を開放する方針を示す。既に公表済
みの政策であったり、効果が不透明な内容が含まれているとの見方も。
中国の対米黒字額は拡大傾向を続けている。米中貿易摩擦の緩和に向け、中国がどの程度踏み込ん
だ開放策や譲歩策を示すのか注目される。
(審査確認番号2018 ‒ TB29)
図表1:習国家主席が公表した市場開放策等
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出所)図表1は各種情報、図表2はCEICのデータをもとにニッセイアセットマネジメント作成
図表2: 中国貿易収支(各1∼3月期)
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は4月10日のアジアフォーラムの講演において、金融や自動車 等を中心に外資に国内市場を開放する方針を示しました。習氏は講演で、①大幅な市場参入制限の緩和、 ②投資環境の一段の整備・拡充、③知的財産権保護の強化、④輸入の拡大の4つの柱を掲げました。以下、 それぞれの概要(予定・計画)です。
【①について】外資が中国で証券や生命保険を営む場合、中国企業と合弁会社を作る必要があります。現 在50%以下に制限されている外資の出資比率を過半出資も認めます。習氏の講演を受け、中国人民銀行 (中央銀行)総裁は11日、出資比率の上限を6月末までに最高51%まで引き上げ、3年後には全額出資を 認めることを発表しました。自動車についても出資規制を緩和します。過半出資の対象を2017年11月の 米中首脳会議で容認した電気自動車に続き、ガソリン車にも広げます。【②について】中国は今後、内外 無差別の原則を徹底させる等、国際経済貿易ルールとのマッチングを強化します。これまでは地域限定で あった禁止項目だけを列挙する「ネガティブリスト(禁止項目リスト)方式」を6月末までに全国に普及さ せます。【③について】担当官庁である国家知的財産権局の拡充等によって取り締まりを強化し、知的財 産権の保護を図ります。【④について】自動車の輸入関税を大幅に引き下げると共に、世界貿易機関(W TO)の「政府調達に関する協定」への早急な加盟を目指します。
中国税関総署が13日発表した貿易統計によると、2018年1∼3月期の対米貿易黒字は前年同期比18%増の 583億ドル(約6兆3,000億円)で、2015年1∼3月期の532億ドルを抜き、過去最高を更新しました。米 国以外を含む全体の黒字額は484億ドルで、対米を除いた貿易収支は赤字だった計算になります。2018年 1∼3月期の貿易黒字は前年同期比で20%減少しており、中国全体の黒字が縮小する中で中国の貿易は米国 依存度を高めつつあります。
金融市場の開放や車の関税引き下げは既に説明されている政策の焼き直しである等、習氏が今回発表した 市場開放策は新鮮味に欠けるものや効果が不透明な内容が含まれているとの見方もあります。中国の対米 貿易黒字が拡大傾向を続ける中、今後本格化する米国の貿易赤字を巡る米中首脳会談で、どの程度踏み込 んだ開放策や譲歩策が示されるのか注目されます。
証券・保険で外資の過半出資を容認
自動車製造で外資の過半出資を容認
輸入拡大へ自動車など関税下げ
担当官庁拡充等で知的財産権の保護を強化
外資投資の禁止項目リストを6月末までに公表
WTOの政府調達協定への加入交渉を加速
-500 0 500 1,000 1,500
2013 2014 2015 2016 2017 2018 (億ドル)
(年) データ期間:2013年∼2018年(各1∼3月期)
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